by 山田達也 2021年6月19日 ≪Column vol. 8≫
7月23日のオリンピックまであと僅かです。開催に向けて感染対策が心配されています。最終的にどのような形で行われるのか分かりませんが、何とか開催にこぎつけパラリンピックを含めて全ての競技が無事に終了することを祈るばかりです。ワクチンの接種もようやく軌道に乗り始めました。このまま予定通り11月末までに希望するすべての人の摂取が終わって、終息に向かってくれないかと思っています。
建物の老朽化のため今後の対策をどうしようかという問題があります。
ケースバイケースで考えなければなりませんが、木造の建物ですとこれからの台風シーズンに備えて、外壁や屋根の補強、雨漏り対策などいろいろと対策を講じる必要が出てきます。
こんな時に悩むのがこれだけ予算をかけて改修するならいっその事壊して建て直した方が良いのではという考えです。
自宅であれば決断して新築にしようと自分たちで決められるのですが、住宅や店舗など賃貸にしている場合はなかなか難しい問題が出てきます。更に、古い建物のため店舗にも空きがあったり、住宅が併用されていたり、様々なケースがあります。
現在賃貸管理のご依頼をいただいている物件でも、このようなケースがありました。
元々建物が増築で2棟分、店舗と住宅の併用で空き店舗が2戸、一昨年の台風でも、古い建物は大きな被害がありました。今回はテナント様とも協議の上、古い建物から隣の建物に移動していただくことになりました。
移設先の店舗はオーナー様が内装工事を行い、隣の店舗から什器やショーケースなど移動しました。増築での2棟分の内、元々空き店舗と移動した店舗で古い方の建物は、すべて空室となりこちらを解体することになりました。解体後の跡地は駐車場6台分で利用する予定です。
店舗の改修工事、解体工事、駐車場の外構工事がオーナー様の費用負担分です。今回はあくまでもテナント様との協議で、移設をご了解頂いた事でこの様な方法で工事を行うことができました。
老朽化した建物に余分な改修工事費用をかけずに、更地にして駐車場での活用が可能になり、また残した建物は空室がなくなり効率的に運営できるようになりました。常に物件の状況を把握してどのような方法で解決するか、日頃からいろいろと考えていくことが大事だと思いました。
今回のようなケースでは、借主様との日頃の管理上でのお付き合いがとても大事になってきます。管理会社としてクレーム対応はもとより、賃貸物件の価値の向上を図ることなどオーナー様だけではなく、借主様とのコミュニケーションも重要だと思います。
私たちは賃貸管理会社として、貸主様、借主様との信頼関係を大事にして、日々仕事に取り組みたいと思います。